どーも、ショーです!
今回はAmazon中国輸入販売における、「キャッシュフロー」の考え方についてお話していきたいと思います。
この記事は、これからAmazonに参入したい方、
もしくはAmazon初心者向けの内容となっております。
そもそもキャッシュフローとは、
分解すると、「キャッシュ(お金)+フロー(流れ)」つまりお金の流れのことです。
キャッシュが入ってくる「キャッシュ・イン」、
キャッシュが出ていく「キャッシュ・アウト」が、いつ、どの様にインとアウトが起こり、
その結果、残金がいくらになるのかを時系列でお金の流れを見える化することで、
手元にあるキャッシュを把握するのがキャッシュフローの役割です。
お金が減る、お金が増える、単純で簡単そうに見えますが、
しっかり把握出来ていないと大事なお金がいつの間にか底をついている=倒産寸前なんてこともあり得ます。
利益にばかり目を取られ、黒字なのに倒産する。
いわゆる「黒字倒産」が起こる最も多い要因も、キャッシュフローの破綻です。
逆に赤字(経営不振)でも、キャッシュフローを理解し把握していれば、
長い期間会社を存続させることも可能です。
特に、先行してキャッシュアウトが多い中国輸入では、
スタート段階から理解しておくべき必須項目になります。
会社において「キャッシュフロー」とは、《命より重い》と言っても過言ではないでしょう。
少し前置きが長くなってしまいましたが、
ここではAmazon販売にフォーカスして説明していきます。
超重要なキャッシュフローの考え方を、この記事でしっかり理解していきましょう!
Amazonでの入金サイクル
Amazonの入金サイクルは少し特殊で、
商品が売れてから売上金が入金されるまでに数週間かかります。
Amazon中国輸入販売での具体的なキャッシュフローを説明する前に、
まずはAmazon入金サイクルについて、3つのポイントを押さえていきましょう。
入金サイクルは14日毎に1度
Amazonではクレジットカードを登録した日から14日毎に1度、入金手続きが開始されます。
さらに、入金手続きが開始され、入金額が確定してから実際に口座へ入金されるまでに約3日間のタイムラグが発生します。
合計すると、入金されるまで約17日間が必要だと覚えておきましょう。
例えば、10月1日(月)にクレジットカードを登録した場合、実際の入金サイクルはこうなります。
●1回目:10月15日(月) 入金手続き開始 → 10月18日(木) 口座入金
●2回目:10月29日(月) 入金手続き開始 → 11月01日(木) 口座入金
●3回目:11月12日(月) 入金手続き開始 → 11月15日(木) 口座入金
ここで注意したいのがクレジットカードを登録する曜日です。
結論から言うと、おすすめの曜日は日曜か月曜日で、
水曜、木曜、金曜は出来るだけ避けるのが無難です。
理由としては、土日祝は銀行が稼働していない為、
振込までのタイムラグが余計に発生するからです。
10月1日が水曜日だと仮定した場合の入金サイクルも見ていきましょう。
●1回目:10月15日(水) → 入金手続き開始 → 10月21日(火) 口座振込
●2回目:10月29日(水) → 入金手続き開始 → 11月04日(火) 口座振込
●3回目:11月12日(水) → 入金手続き開始 → 11月18日(火) 口座振込
入金までに必要な3日間のタイムラグに土日が被ってしまっている為、
入金日が翌週に回されます。
また、月曜に着金はあまり見たことがないので、
この場合火曜日に入金されると考えた方が良いでしょう。
この様に、同じ日程に登録したにも関わらず、
曜日によって3日間も振込日に差が出てしまいます。
たかが3日ですが入金手続き開始日から入金まで6日間だと考えると、結構遠く感じます。
資金が豊かではないスタート段階では、この差は致命的です。
これからAmazonへ参入する方は是非参考にされてください。
現在、すでにAmazonセラーで知らなかった方も、
変更方法を後ほど解説しますのでご安心ください。
お届け日ポリシーによる売上金の留保
3つのポイントの中で最も押さえておきたいのが、売上金の留保に関してになります。
Amazonでは、独自のルール(お届け日ポリシー)で売上金の一時的な保留が適用されています。
これは、Amazon側が返品、保証申請、払い戻し(チャージバック)に対応できる十分な資金を確保するためです。
売上金が留保される期間は7日間~8日間です。
文章では分かりづらいと思いますので、
表を使って入金サイクルと照らし合わせて整理していきましょう。
例えば、下記販売実績の場合
1回目の入金額は実際にいくらになるのか、簡単な表にしてみました。
【例】
・10月1日(月)販売スタート
・1回目の入金手続き開始日:10月15日(月)
・販売単価:2,000円/個
・入金額:1300円/個(Amazon各手数料を引いた1個当たりの実際の入金額)
いかがでしょうか?
売上日から、7日後に留保されている売上金が解除されるため、
10月14日までに548,600円の入金額が確定しているのに、
実際には1日~7日までの入金額(185,900円)が10月15日に確定し、10月18日に口座へ入金されます。
※広告費を使用していた場合は、広告費も引かれて入金されます。
2回目以降は、8日~14日までの繰り越し金額が加算されるので、
15日以降の売上金と合わせてようやく14日分の入金サイクルに戻ります。
月の日数は28or30or31日間しかありませんので、毎月2回の入金しかありませんね。
文字で説明すると、入金手続き開始日の7日前までの売上金が入金の対象と言う事です。
逆に言うと、リアルタイムから常に7日間は売上が留保されると言う事です。
最初は戸惑うかもしれませんが、今のセラーセントラル(管理画面)では、
かなり具体的に可視化されておりますので、すぐに慣れると思います。
スタートから売上が順調にいったとしても、
最初からすぐに全額入金されないと覚えておきましょう。
必殺!「支払いをリクエスト」ボタン
最後は、どうしても資金に困った時の必殺技を説明しましょう。
(そんな大層な事ではないです(笑))
先ほどAmazonの入金サイクルは14日毎と説明しましたが、例外が存在します。
それが「支払いをリクエスト」ボタンを使用した場合です。
これは、利用可能な資金に反映している金額を、いつでも振込申請出来るものです。
上記は、入金手続き開始10日前のキャプチャ画像です。
サイクル通りなら13日後に入金されるはずですが、
このボタンを押すとすぐに入金手続きが開始され、約3日後に入金されます。
それまでに解除された留保金が、利用可能な資金として計上されています。
資金に困った時には非常に助かるボタンです(笑)
ただし、経理上、大変面倒くさくなるのでピンチの時以外は控えましょう。
また、それまでの14日サイクルがリセットされ、リクエスト日から14日サイクルが始まります。
もし現在、水曜や木曜、金曜日を指定していて特別な理由が無ければ、
日曜か月曜にリクエストしてリセットすることをおすすめします。
ショーもそうやって変更したタイプです。
中国輸入Amazon販売「キャッシュフロー」事例
ここまで長々とAmazonの基本である入金サイクルを説明してきました。
ここからは商品事例を用いて、実際に中国から商品を仕入れて、
販売開始から1年でどのようなキャッシュフローになるか見ていきましょう。
※あくまでも商品単体のみで計算しています。
実際には人件費や固定費、間接費が発生します。
下記販売事例商品は、参入前に結構ありがちな設定です。
・販売開始日:10月1日
・初期資金:200万円
・想定売価:2,000円/個
・入金額:1300円/個
・商品原価:500円/個
・想定利益率:40%
・想定利益単価:800円/個
・リードタイム(納期):50日
・目標売上高:150万円/月
・想定広告費:30万円/月
・想定利益額:600,000円/月
・限界利益額:300,000円/月
上記の表は、事例商品を1年間計画通り販売出来たと仮定した場合の、
簡易的な「キャッシュフロー」となります。
数字の羅列は目を背けたくなりますが、
物販ビジネスを始めるには超重要なので頑張っていきましょう(笑)
実際はこんな綺麗には行きません。見やすくしているので細かい疑問点はご了承ください。
表を見て頂けると分かるように、販売スタートの翌月には追加注文が発生しています。
ここで初期資金が約30%まで減少。←1番不安になる時です。
納期日数や初回発注数によって追加注文のタイミングは異なりますが、
本気で目標売上を狙うなら、売上の初動で追加注文を見極める必要があります。
Amazonで在庫切れは大きなリスクを伴うためです。
また、納期50日は船便を活用すれば良くある納期日数です。
在庫関係の詳しい話は、関連記事がございますのでそちらをチェックしてみて下さい。
初月の入金額は、前半で説明した通り留保金を加味して21日分となります。
※売上に対して1回目7日分、2回目14日分
2ヶ月目以降も、常に留保金が発生するので28日分の入金額です。
初期資金の200万を超えるのは、販売開始から7か月目で、
追加注文しても200万を下回らなくなるのは11ヶ月目となります。
売上や利益は右肩上がりで蓄積されていきますが、
目標通り、順調に推移しても、キャッシュ自体は中々増えません。
更に販売開始後は、価格変動や広告費の高騰、販売数の減少、
目標以上の販売数(これは嬉しい悲鳴)、追加注文のタイミングを間違えたりなど、
色々と計画通りには行かないものです。
また、次の商品をローンチしたいと考えた時、売上や利益はあっても、
キャッシュが無くて発注出来ないなど、販売チャンスを逃がす事例は本当に多いです。
ショーもスタート時に経験しましたが、
あの時あの商品をもしローンチ出来ていたら、、、なんて今でも悔しい思いになります(笑)
実績が出始めたらすぐにでも融資(借入)を検討してみましょう。
物販においてキャッシュは最大の武器です。
【OEM資金確保】融資成功率99%必勝法!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
最終的に、「キャッシュフローは売上や利益とは全くの別物」だと感じて頂けたら嬉しいです。
今回は初心者の方向けに、商品自体にフォーカスしたキャッシュフローの考え方を説明してきました。
スタート時の規模が小さい頃は、間接経費が少ないので
商品単体のキャッシュフローを抑えていれば問題ありませんが、
売上が順調に増えていくと今度は会社全体のキャッシュフローも管理しなければなりません。
物販は特殊な処理が多いので税理士さんの手助けは必要ですが、
税理士さんは数字のプロであってビジネスのプロではありません。
「キャッシュフローは会社にとって命より重いもの。」
税理士さんに任せっきりになることなく、あなた自身の管理能力を高め、
自分でPDCAを回せるように努力していきましょう。
それでは、本日はこのあたりで!